ネルフィルター

ネルフィルター(Flannel Filter)は、片面が起毛したフランネル(綿)の布で作られたコーヒーろ過用のフィルター。専用の金属枠に張って使う形と、布袋形の2種類がある。「ネル」はフランネル(flannel)の略。

繊維の繊細な構造により、コーヒーオイルを適度に通しながら微粉はきちんと吸着するため、ペーパーのクリアさと金属フィルターのコクの「いいとこ取り」のような、まろやかで甘い口当たりが得られる。最大の特徴は手入れの手間で、使用後は水洗いして冷蔵庫または水を張った容器で保管し、乾燥させてはいけない(繊維が硬くなるため)。何度も使えるが、コーヒーの油分や色が染み込んで劣化するため、20〜30回程度で交換が目安とされる。日本の喫茶店文化、特に伝統的な純喫茶で愛用されてきた抽出方法で、「ネルドリップで淹れた一杯」は特別な存在として今も支持されている。