焙煎

焙煎(ばいせん/Roasting)は、コーヒー生豆を加熱して香味成分を引き出し、飲用可能な状態に仕上げる工程。生豆の段階では青臭く飲用に適さないが、200℃前後の高温で加熱することで化学変化が起こり、コーヒー特有の香り・苦み・酸味・コクが生まれる。

焙煎中には、水分の蒸発(水抜き)、メイラード反応(アミノ酸と糖の褐変反応)、カラメル化(糖の熱分解)、1ハゼ2ハゼ(豆内部の水分・ガスが破裂音とともに放出される現象)など、複数の化学反応と物理変化が段階的に進む。加熱の温度・時間・気流の制御で味わいが大きく変わるため、焙煎は コーヒー製造の核心工程 とされる。仕上がりの進度は「焙煎度」(ライト〜イタリアンの8段階)で表され、浅煎り側は酸味と豆本来のフレーバー、深煎り側は苦み・コク・香ばしさが強まる。焙煎機の種類(直火式・半熱風式・熱風式)や焙煎家の技術によって、同じ豆でも仕上がりが異なる。