アーユルヴェーダとは


アーユルヴェーダは、5000年以上の歴史を持つ、世界最古の伝統医学です。サンスクリット語で「生命の科学」を意味し、心と体の健康を総合的に捉える知恵の体系です。

シツジ珈琲®では、このアーユルヴェーダの考え方を「コーヒーの製造と選定」に活用し、みなさん1人ひとりの体質に合った1杯をお届けしています。

歴史と起源

アーユルヴェーダは、紀元前5000年から3000年頃のインダス文明にまで遡ります。もともとは口承によって受け継がれ、のちにヴェーダ文献として記録されました。

主要な古典文献

チャラカ・サンヒター

紀元前6世紀頃に編纂された内科学の古典。8部120章から成り、約12,000の詩節を含みます。身体の構造、病因論、診断学、治療法など、医学の基礎が体系的に記されています。

スシュルタ・サンヒター

紀元前6〜5世紀頃に著された外科学の古典。外科手術、解剖学、創傷治療など、実践的な外科医学を詳述しています。スシュルタは「外科学の父」とも呼ばれています。

アーユルヴェーダの基本哲学

「宇宙と人体は同じ基本要素から構成されている」と考えます。これを「小宇宙(ミクロコスモス)と大宇宙(マクロコスモス)の相似性」の原理と呼びます。

パンチャマハーブータ(五大元素)

宇宙のすべての物質は、5つの基本要素から構成されています。

  • 空(アーカーシャ) – 空間や場を提供する最も微細な要素
  • 風(ヴァーユ) – 運動と変化を司る要素
  • 火(テージャス) – 変換と代謝を司る要素
  • 水(ジャラ) – 結合と凝集を司る要素
  • 地(プリティヴィー) – 構造と安定性を司る要素

ドーシャ(Dosha)とは

ドーシャは、身体の生理機能を制御する3つの基本的な生命エネルギーです。五大元素の特定の組み合わせから生じ、私たちの体質や性格、健康状態を決定します。

3つのドーシャ

ヴァータ(Vata)

構成元素:空 + 風

身体のすべての動き、輸送、伝達を司ります。呼吸、循環、神経伝達、思考など、あらゆる動きに関わっています。

【主な特徴】

  • 乾燥性、冷性、軽性、動性
  • 創造的で活発な性格
  • バランスが崩れると:不安、不眠、便秘、乾燥肌

ピッタ(Pitta)

構成元素:火 + 水

身体のすべての変換、代謝、消化を司ります。食物の消化、体温調節、理解力など、変換プロセスに関わっています。

【主な特徴】

  • 熱性、鋭性、液性、酸性
  • 知的でリーダーシップのある性格
  • バランスが崩れると:怒り、炎症、胃酸過多、皮膚トラブル

カパ(Kapha)

構成元素:水 + 地

身体の構造、潤滑、保護、安定性を司ります。組織の結合、関節の潤滑、免疫力など、安定と保護に関わっています。

【主な特徴】

  • 油性、冷性、重性、安定性
  • 穏やかで忍耐強い性格
  • バランスが崩れると:重だるさ、むくみ、過眠、消化力低下

ヴァータ(Vata)

ピッタ(Pitta)

Kapha(カパ)

プラクリティとヴィクリティ

プラクリティ(体質)

受胎の瞬間に確立される、あなた生まれ持った基本的な体質です。生涯を通じて変化せず、あなたの身体的・精神的特性を決定します。

ヴィクリティ(現在の状態)

食事、生活習慣、季節、ストレスなどによって変化する、現在のドーシャのバランスの状態です。ヴィクリティがプラクリティから大きく逸脱すると、体調不良や病気が生じます。

グナ(Guna)とは

グナは、物質の性質または属性を指します。アーユルヴェーダでは、20のグナが対になって(10対)存在し、食物やコーヒーの特性を理解する重要な概念です。

代表的なグナの例

グル(重い)↔ ラグー(軽い)

消化に時間がかかる重い食べ物(米、肉など)と、消化が早い軽い食べ物(野菜、果物など)の違いを表します。

シータ(冷たい)↔ ウシュナ(熱い)

体を冷やす性質(きゅうり、牛乳など)と、体を温める性質(生姜、唐辛子など)の違いを表します。

スニグダ(油性)↔ ルークシャ(乾燥性)

潤いを与える性質(ギー、ゴマ油など)と、乾燥させる性質(大麦、豆類など)の違いを表します。

サマンヤ・ヴィシェーシャの原理

アーユルヴェーダの基本原理:

  • サマンヤ(類似性):類似したものは増加させる
  • ヴィシェーシャ(相違性):相違したものは減少させる

例えば、乾燥しやすいヴァータ体質の人が、乾燥した冷たい食べ物(サラダなど)を食べると、ヴァータがさらに増加して不調を招きます。逆に、油性で温かい食べ物(温かいスープなど)を食べると、ヴァータが減少してバランスが回復します。

シツジ珈琲でのアーユルヴェーダ活用

シツジ珈琲では、アーユルヴェーダの知恵を、近代に誕生したコーヒーの製造および選定に活用しています。

2つのアプローチ

① ラジャス(刺激性)をサットヴァ(純粋性)に近づける

アーユルヴェーダには、心や精神状態を表す3つの性質「トリグナ」(サットヴァ/ラジャス/タマス)があり、食品の分類などにも使用されます。
コーヒーは、カフェインなどの影響からラジャス(刺激性)に分類されます。ラジャスは体にエネルギーを与えるものの、体への負担も大きく、体調を崩す要因にもなります。

サトヴィック・フード

ラジャスティック・フード

タマスティック・フード

もしも体調不良を緩和させようとするなら、製造や保管の工程で変化をつける必要があります。同じ食品でも、調理方法等によっては別のトリグナになる、または別のトリグナのような性質になります。

シツジ珈琲は、たまたまではありますが、創業当初よりサットヴァ(純粋性・調和)のような効果をもたらすコーヒーを製造していました。その結果、眠れるようになった、下さなくなった、頭痛がしなくなった、トイレに頻繁に行かなくなったなど、コーヒーの副作用的反応の起きにくいコーヒーとなっています。

② ドーシャに必要なグナを判別

各ドーシャに必要なグナ(性質)を有する銘柄を判別し、体質に合わせた最適なコーヒーをお届けしています。例えば、消化が早いヴァータ体質には重い(Guru)コーヒーを、活発なヴァータには静的な(Sthira)香りのコーヒーを選びます。

サットヴァな性質に近いコーヒーであることが前提となりますが、あらゆる体の不調や体型・体質等には、それぞれに適した銘柄があります。その銘柄をグナで判別することで、合う・合わないを考えることが可能です。

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